水産育種関連シンポジウム in 水産学会秋季大会 のお知らせ

東北大学の池田先生から、シンポの周知依頼がありました。

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水産育種研究会会員の皆様

水産育種研究会会員の皆様におかれましては益々のご健勝のこととお慶び申し上げます。さて、本年9月19日から9月22日の期間で開催される日本水産学会秋季大会において、水産育種研究会とも関連する以下のミニシンポジウムを開催することといたしましたのでお知らせ申し上げます。進捗著しい我が国の野生水産生物の集団ゲノミクス研究を概観する絶好の機会です。8名の若手・中堅研究者の方々に話題提供をいただく予定です。

講演者ならびに講演タイトル等の詳細についてはおってアナウンスさせていただきますが(8月初旬頃)、参加も含めご留意いただけますと幸甚です。

【タイトル】野生水産生物における集団ゲノミクス

【日時】令和5年9月22日(金)午後1時〜
【場所】東北大学農学部・青葉山コモンズ
【企画責任者】池田 実(東北大フィールド研セ)・平瀬祥太朗(東大水実)・菊池 潔(東大水実)

【企画の趣旨】野生水産生物の集団遺伝学的研究は1950年代頃の血液型分析から始まった。近縁種や系群の識別を主な目的として行われていたこの研究分野は、その後のアロザイムを経て、RFLP、部分領域のサンガーシーケンスやマイクロサテライトDNAなど高変異性のマーカー開発と解析手法の発展に伴って進歩し、野生水産生物の集団構造に対する私たちの認識は大きく変化した。最近では、ゲノムシークエンス技術の発展により、ゲノムを網羅したSNPデータを集めて集団遺伝学的解析を行う集団ゲノミクス研究が主流になりつつある。集団ゲノムデータの解析により、個体間の血縁関係まで含めた現在の集団構造の解明、過去の個体数変動や集団の分岐過程の推定復元、自然選択に関連した遺伝子(群)の探索など、様々なスケールでの解析が可能となった。また、ゲノムデータの活用により、野生集団の中から有望な育種素材を発見できる可能性もある。本ミニシンポジウムでは、日本の野生水産生物について集団ゲノミクス研究を推進している若手および中堅の研究者が研究の現状を紹介し、この研究領域における今後の方向性と将来展望について議論する。

なお、令和5年度水産学会秋季大会の詳細につきましては以下のウェブサイトをご覧ください。
https://sites.google.com/view/jsfs2023sendai

東北大学大学院農学研究科附属女川フィールドセンター
池田 実